創業融資で創業者をクライアントに…[第159回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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 …このソリューションには続きがあります。セカンドサポートの戦略が必要です。

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■創業融資で創業者をクライアントに…

創業融資の調達支援に力点を置いて、創業者様の獲得に成功されておられる事務所様は少なくありません。
・創業者の資金調達は、大きなニーズがあります。
・創業時から資金調達を行って、より大きな資本で創業する会社の方が、成功確率が高い傾向もあります。
的を射た攻め口だと思います。

◆創業融資支援の要諦
1.創業融資の可否、その見極めを確実に行ってください。
2.丁寧に(無料で)すべてを教えてあげてください。
3.一方、役務は必ず有料で行ってください。
※『ノウハウは無料、役務は有料』の原則
4.有料を前提に、案件構築・計画書の作成・金融機関への事前対応は、事務所主体で行ってください。
● http://www.bankfinancial-planner.com/rule-detail8

ただ、創業融資などの創業者の創業初期のニーズのみをサポートする事務所になってしまうと、繁盛貧乏に陥ってしまいます。創業者様が次のステージに移行する時に、適切なサービスを準備できていないと、違う事務所に鞍替えされてしまいます。

■成長する創業者へのセカンドサポートの体制整備を…

創業者の獲得で顧問先数が一定以上確保できた事務所様は、セカンドサポートの戦略を確立してください。サービスの充実と単価のアップです。

そもそも創業融資をフックにしてご縁をいただいたクライアントです。
充実すべきサービスは、金融機関対応含む財務支援が有望です。
・二回目の資金調達を支援しましょう。
・継続的な財務部長代行業務で支援しましょう。
● http://www.bankfinancial-planner.com/rule-detail6

クライアントのステージアップに対応できるか否か、これが事務所成功のカギではないでしょうか?

◆二回目の資金調達支援の要諦
・業績が順調なら、一年後に必ず創業融資の増額・借換えを実施してください。
・業績が順調なら、一年後に保証協会保証付融資に挑戦してください。
※保証協会保証付融資は二期決算の終了後からが本番ですが…
・資金管理の重要性を説いて、継続的な財務部長代行業務を提案してください。

創業融資をフックに新規の税務顧問先を獲得しておきながら、新しい提案を行わずに、放置している事務所様も少なくありません。
セカンドサポートを行ってください。

■創業融資を受けた創業者様、次は…

創業融資を受けた創業者様は、その後様々な道をたどります。

1.業績を順調に伸ばされる創業者様…

規模の拡大に伴う顧問料の引き上げと、二階建て業務である財務部長の代行業務を付加しながら、セカンドサポートを充実させていきましょう。まずは、二回目の資金調達支援がきっかけになります。
※規模の拡大による顧問料アップは、論理的な整合性はありますが、アップできる金額は小さくなってくるはずです。このソリューションのみへの過度の依存は危険です。
※創業融資スキルを極めた事務所様は、小規模企業の財務戦略やセカンドファイナンスのスキルの習得が必要です。
● https://youtu.be/yTjU0vXIaKw

2.1以外の創業者様…

適時・適切な対応が必要です。状況によっては、リスケ支援も必要になります。
※創業融資を支援するなら、(良くない結果として)リスケ支援も行う責務があると私は考えます。

■創業融資の支援は、クライアントの金融機関対応含む財務支援の入り口です。

『創業融資で創業者をクライアントに…』このソリューションには続きがあります。続きは、『クライアントの金融機関対応含む財務支援を継続的に…』となるように思いますが、いかがでしょうか?


貴事務所も、この機会に銀行融資プランナー協会とのお付合いを始めてみませんか。

◆ダイジェスト動画(約18分)をご視聴ください。
映像タイトルは…
◎税理士・会計事務所の皆さまへ
『新・税理士』宣言とは…
『銀行融資プランナー協会』とは…
中小・零細規模企業・個人事業者様が抱える『財務無策』とは…
http://www.good-tax.jp/topics_sv-19.html