切っても切れないクライアントとの関係構築を![第184回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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…広報や広告の前に、サービスにおける差別化を!

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■以下の顧問先は、(敢えてネガティブに考えるなら)契約を切られる可能性があります。交代できる税理士事務所があるからです。

○税務顧問先A社様には、毎月試算表を作って提出しています。几帳面にデータを入力してくれる会社様です。月額顧問料は5万円です。当事務所にとってはやりやすいクライアントです。関係も良好ですので、クライアントから契約を切られる可能性は高くないと思っていますが、(敢えてネガティブに考えるなら)その可能性はゼロではありません。

○創業間もない税務顧問先B社様には、記帳指導をして申告書作成業務を受注しています。年間の顧問料は30万円です。当事務所の最低価格の受注ですが、もっと安く引き受ける事務所もあります。
(敢えてネガティブに考えるなら)いつ契約が切れるかわかりません。

○セカンドオピニオンを受注している比較的規模の大きい顧問先C社様からは、数か月に一度程度のご相談があります。年間100万円近い顧問料をいただいています。関係は良好です。また、高額な補助金等の取得実績もあり、契約を切られることは考えにくいですが、(敢えてネガティブに考えるなら)その可能性はゼロではありません。

■以下の顧問先は、契約を切られる可能性はありません。
多くの事務所様がまだ導入されていないサービス(※『新・税理士』業務)を提供できているから、さらに付け加えるなら、継続的な金融機関との三者関係を構築できているからです。

○業績の拡大に伴って、資金需要の旺盛な顧問先D社様からは、税務顧問業務に付加して、資金繰り円滑化サービス(財務部長の代行業務)をお引き受けしています。二つのサービスを併せて月額顧問料は8万円ですが、契約を切られる心配はしていません。毎月の資金繰り計画の更新、助言、定期的資金管理会議の開催、適時の資金調達、継続的な金融機関へのモニタリング資料の提出等を、当事務所が窓口に立って行っているからです。多くの事務所様がまだ導入されていないサービスです。このサービスがなくなるとD社様は困ります。
https://www.bankfinancial-planner.com/service/service_2/

○資金繰りに苦労されておられる顧問先E社様からは、税務顧問業務に付加して、資金繰り円滑化サービス(財務部長の代行業務)をお引き受けしています。二つのサービスを併せて月額顧問料は8万円ですが、契約を切られる心配はしていません。毎月の資金繰り計画の更新、助言、定期的資金管理会議の開催、先を見据えた金融機関への情報提供、出来るだけ早く資金調達ができる会社になるための努力を、クライアントと共に継続しているからです。多くの事務所様がまだ導入されていないサービスです。このサービスがなくなるとE社様は困ります。

○経営改善計画書を提出して、リスケ実行中(3年目)の顧問先F社様からは、税務顧問業務に付加して、資金繰り円滑化サービス(財務部長の代行業務)をお引き受けしています。二つのサービスを併せて月額顧問料は9万円ですが、契約を切られる心配はしていません。毎月の資金繰り計画の更新、助言、定期的資金管理会議の開催、継続的な金融機関へのモニタリング資料の提出・説明等を、当事務所が窓口に立って行っているからです。多くの事務所様がまだ導入されていないサービスです。このサービスがなくなるとF社様は困ります。

○創業間もない税務顧問先G社様には、記帳指導をして申告書作成業務を受注しています。年間の顧問料は30万円です。上記のB社様と同じ契約ですが、契約を切られる心配はしていません。創業融資の調達時に、当事務所の金融機関対応の突出した強みを理解されておられるからです。何かあったら頼りになる…知っておられます。
多くの事務所様がまだ導入されていないサービスです。

現時点においても、税理士事務所とクライアントの関係性は弱くありません。少しぐらい安くても、税理士事務所を切り替える煩わしさは小さくないからです。
ただ、税理士事務所の競争が激しくなるにつれ、クライアントにも様々な情報が届くようになります。今後はクライアント獲得競争がますます激しくなることでしょう。

「(敢えてネガティブに考えるなら)いつ契約が切れるかわからないクライアント」を、「契約を切られる心配のないクライアント」に格上げすべきではないでしょうか。そのためには、容易ではありませんが、他の事務所にはできないサービスを提供しましょう。

広報や広告は重要ですが、もっと重要なのは、『貴事務所と他の税理士事務所の違いは何ですか?』に対する明確な回答、サービスにおける差別化です。

『税理士』ではなく、『新・税理士』を推奨いたします。
http://www.bankfinancial-planner.com/aboutus-detail5
http://www.good-tax.jp/topics_mm-179.html

◆貴事務所も、この機会に
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