最終目標は〈伴走型税理士〉です。[第282回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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 …年商7億円⇒110億円、10年間の伴走事例紹介!
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■最終目標は【伴走型税理士】です。
以下のように定義させていただきます。

◆【税理士】
…税務の専門家として、税務分野の役務を継続的に有料で提供できるプロ。
◆【新・税理士】
…税務に付加して、(中小企業向け)財務分野の役務を継続的に有料で提供できるプロ。
◆【伴走型税理士】
…税務・財務に付加して、経営全般に関する最適解を継続的に助言できるプロ。

■伴走するとはどのようなことを意味するのか?
私がこの10年超継続してお付合いしている会社様があります。まさに、伴走型コンサルタント(社長の家庭教師)としての事例です。

◎〔10年前〕 年商 7億円 税前利益些少 純資産0円
◎〔直近〕 年商110億円 税前利益4億円 純資産10億円

10年前の年商は約7億円、税前利益些少、純資産0円、デスバレーの出口あたりに位置する会社でした。
この当時の経営課題は主にお金に関する問題が80%ぐらいでしょうか。
経営数字が示す実力と、必要とする資金のバランスが悪いため、資金が常に逼迫していました。
担保の捻出や、決算書のお化粧(合法範囲で)を施しながら、金利を気にせず資金を確保しました。
本来借りたくないノンバンクから1億円調達したり、この資金を信用金庫の売掛債券担保付き融資に差し替えたり、売掛債券担保を外す条件でメガバンクから融資を引き出せた時が、資金的なデスバレーの出口でした。
資金に逼迫しないステージに入り、その成長が加速すると、様々な問題が続出します。マネージメントの問題はひっきりなしです。
人が辞める、暴れる、採れない…今も続いています。生涯解決しません。
複数のM&Aを買手として行いました。必要か、不要か、高いか、適正か…都度相談しながら進めてきました。私が提示する条件で複数の案件を買収しました。
IPO志向の無い社長ですが、IPOの長短については、できるだけその判断基準を伝えてきました。
個人の不動産取得に関する相談や、保険加入の相談、特に承継に関する親族会議には一時期頻繁に参加しました。承継問題は概ね解決しています。
今も定期的に会って話しています。事業の進捗やトラブル対応方針の確認、時には愚痴・愚痴・愚痴、を聞いてあげるだけの時もあります。これでいいのです。
ほんの一部を抜粋して紹介しました、これが伴走型コンサルタントの一例です。

私はすべてにおいて専門家ではありません。上記の過程では、様々な専門家の力を借りています。
○例えば、
労働問題が発生した時の私の助言は、「私があなた(社長)なら、このような方針でこのようにします…との考えを明確にした上で、このような弁護士に依頼します。探しましょうか?面談にも同席します。」
○例えば、
M&Aの案件を検討する時は、「私はこのような考え方でその企業価値を算定し、この金額以下なら妥当と考えます。ただし、今見えない○○のリスクが想定されます。このリスクを確認するためには、…の専門家に対して、…を依頼しましょう。探しましょうか?または、○○のリスクを覚悟の上でこのまま行きますか?このケース、私ならこのままいくかもしれません。」
○例えば、
高額な自宅の買い入れの相談を受けた時、「実力より高めかな?でも欲しいなら買ったらいいですよ。許容の範囲内と私は考えます。」

経営者に伴走するためには、様々なテーマに対する論理的な解を持っていることが一つ目の条件です。
売上が不振である、利益率が落ちた、人が辞める、採用できない、資金を確保したい、投資をしたい、この先どの方向に会社を持っていくか、こんなトラブルが起きた、どうしよう…等々
二つ目は、対象となる経営者と同等以上の知見を持ち合わせていることが条件です。社長の知見が100なら、家庭教師には100以上必要です。
劣る知見で伴走はできません。見切られます。結局、自分の力相応の経営者とお付合いすることになります。

■【税理士】から【新・税理士】、【伴走型税理士】が最終到達系だと思っています。

創業から中小零細企業にとって、ご縁のある唯一のインテリである【税理士】さんは、税務の範疇を越えて経営者を支え得るインフラ候補です。
税務業務に財務業務(財務部長代行業務)を付加した上で、経営者にとっての経営の伴走者になってあげることが最善です。
一方、伴走者たる立ち位置を手にするには、その地位に値する知見を習得するための努力が必要です。
経営のプロに伴走する知見を短期間で習得する近道など存在するはずもなく、中長期目標で力をつけるしかありません。
(※短期間で習得できるかのような表現は全て嘘・偽りです。)
税務に+財務、さらにプラスして経営に関する知見の習得を継続すれば、稀有な税理士【新・税理士】⇒【伴走型税理士】としての地位を揺るぎないものにできるはずです。

銀行融資プランナー協会は、【新・税理士】⇒【伴走型税理士】へ進化するための学習プログラムをオンライン講座でご提供しています。
継続的な勉強を始めてください。続けてください。

■『税理士のための 財務部長代行モデル ロケットスタートセミナー』では、上記の内容についても解説いたします。是非、お越しください。

●主催:(株)GPC-Tax〔銀行融資プランナー協会・SP経営協会〕代表 田中英司
●主催:(株)ベンチャーフォワード 代表 山本雄幸

http://www.good-tax.jp/topics-63.html

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