(所長が伝えたい)新入職員~中堅職員へのメッセージ!(下)[第290回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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 …1週間に8時間以上自主学習に充てる18%の新入職員~中堅職員は概ね勝ち組です!
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【※税理士事務所向け社員教育コンテンツ】

…先週号からの続きです。

■3.セミプロではなくプロのビジネスマンを目指してください。

プロのマジシャンは、52枚のトランプを何枚目で分けたかを、手先の感覚で把握できているそうです。
トランプを無作為に繰り分けているように見えますが、その並び替えをすべて覚えているそうです。
何枚目に何があるかわかっているのですから、言い当てることにタネも仕掛けも存在しません。プロとしての技術です。

一流のマラソン選手は、42.195キロメートルを2時間強、時速20キロメートル近いスピードで2時間走り続けています。
資質の問題もあるでしょうが、とんでもない努力を長期間続けてこられたのでしょう。3年、5年、いや、10年以上でしょう。

仕事に対しては、プロ(を目指す)意識が重要です。
プロのマジシャンは52枚のカードを瞬時に暗記して自在に扱えます。一流のマラソン選手は、時速20キロメートル前後で二時間強走り続けることができます。
プロの野球選手は、時速150キロメートルの白球を打ち返すことができます。…等々

ビジネスマンである貴方は、何ができますか?何ができることを目指しますか?
今取り組んでいる業務分野において、徹底的にプロ化を図るべきではないでしょうか?
営業職であるならば、日常の業務に百%のエネルギーを投入しながら、併せて、営業に関する様々な自己研鑽に励むことでしょう。
関連書籍を読み漁ったりしながら、日々の業務で仮説と検証を繰り返しながら、予算の達成に邁進するのでしょう。
この様な姿勢で一定の期間業務に取り組めば、営業のプロとして立派に人生を送れるはずです。経理職であるならば…技術職であるならば…等々、すべて同じです。

プロとセミプロの間には、大きな壁があります。
プロは、道を究めた専門家です。セミプロは、良く知っている便利な人です。
貴方がプロであるならば、貴方の食い扶持は生涯確保されるはずです。職を求めて苦労することはありません。
貴方がセミプロであるならば、運が悪ければ職を失います。
希望したのか?または、必然なのか?は別にして、今の仕事でプロになりましょう。会社のためだけではありません。自分のためにです。

社会人として二十年近く時間を経て四十歳ぐらいになると、そのビジネスマンとしての実力の差は歴然とします。雲泥の差です。
出来る分野・領域の広さに大きな差が付きます。太平洋とプールの差です。良くできる人は、概ねどんな業務もやる気になれば対応できます。
そうでない人には、極めて限定的な作業しか与えられません。できないからです。
業務の精度・スピードに雲泥の差が出ます。知恵を使う業務であれば、できる人とそうでない人の差はざっと10倍ぐらいでしょうか。
単純な業務であっても、その差は3倍ぐらいになるように感じます。
社会人として、上記の事実を早い時期に知っておくべきです。できない人はつらいですよ。そうならないために、次のことを心掛けて実践してください。

■4.今日から実践してもらいたいこと…

◆1.目先の仕事に徹底的に真摯に取り組んでください。

どんな仕事に対しても、「だれにも負けない」との思いを込めて、全身全霊で取り組んでください。
机を拭く、こんな仕事でも、「だれにも負けない、私の机の拭き方は、誰よりきれいで効率的だ」と自負できるようにあたってください。
一つ一つのこの真摯な取り組みの集積が、自分自身の仕事への精度と執着を養ってくれます。

◆2.正確な実務能力を身に着けてください。

書類を正確に早く作成する、文章を正確に早く書く、過密なスケジュールを効率的に乗り切る…これらを実務能力と呼びます。
この実務能力がその人のポテンシャルになります。若い間は、可能な限り多くの業務をやりきる訓練を積んでください。

◆3.仕事の予習と復習をしてください。

アフターファイブや休日にも、仕事の予習と復習を欠かさず行いましょう。この差がビジネス力の差を生みます。
また、自分自身の勉強の時間を確保してください。生涯勉強です。すべて自分の財産になります。できるビジネスマンは習慣になっています。

◆4.本を読んでください。

できるビジネスマンの多くは読書家です。逆に、できないビジネスマンの多くは本を読んでいません。
週一冊本を読めば、(四十歳を迎える)二十年で千冊強の本と出会えます。この千冊の引き出しの有無が、ビジネスマンとして、人としての実力の差の原因の一つです。
※最近はオンライン講座なども良いかも知れません。

◆5.良い仲間を見つけてください。

仕事に真摯に取り組む仲間、向上心のある仲間を見つけて親交を深めましょう。類は友を呼びます。自分の仲間の属性は、そのまま自分自身の姿です。
「明るく・朗らかで、前向きで、向上心の強い勉強好きな」仲間たちと、お互いの成長を確かめ合いながら生きていきましょう。

人は公平ではありません。これは紛れもない事実です。何故なら、過去(の努力)が違うからです。このことを肝に銘じてください。
二十年後に後悔しないために、自分自身ができるだけ主導権を握れる人生を送るために、長期目線でしっかり力を付けましょう。

◆貴事務所も、この機会に

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