1,000億円企業のビジネスモデルとプライシング」(引用解説)[第496回]

…令和の経営の道しるべ!

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司

「1,000億円企業のビジネスモデルとプライシング」、このタイトルのレポートを見つけました。
企業価値1,000億円企業を目指さなくても、うまく行く経営のそれと考えれば多くの経営者に当てはまるはずです。

注)以下、元原稿を要約してくれている、以下のページから要点を引用させてもらいます。
https://startuptimez.com/c67f9a4751584216928855e0a368b53f

■多くのスタートアップはproving business modelを使っていない。
1,000億円企業になるビジネスモデルなんてそんなにない。車輪の再発明はせず、すでに証明されているモデルをコピーすべきだ。

■YCトップ企業のビジネスモデル
〔※YコンビネータLLC(Y Combinator LLC)は、カリフォルニア州マウンテンビューのシードアクセラレーターである。主にスタートアップ企業に対し投資している。この解説の元原稿はこの企業から提供されている。〕

●YCの9つのビジネスモデル。あらゆる1,000億円企業はだいたいこのうちのどれかに当てはまる。

SaaS、トランザクショナル、マーケットプレイス、ハードテック、従量課金、エンタープライズ、広告、Eコマース、バイオ

●Yコンビネーターのトップ100企業の割合

  • 31% SaaS
  • 22% トランザクショナル
  • 14% マーケットプレイス
  • 11% ハードテック
  • 9% 従量課金
  • 7% エンタープライズ
  • 3% 広告
  • 2% EC

SaaSはリカーリングが素晴らしい。ストップすると言われるまで月額課金を続けてもらえる。
さらに、収益の予測が立てやすい、LTVが高い、CACが低い(1度獲得すればいいため)
しかし、リカーリングビジネスが上手くいくのはリテンションが高い時だけ。そのため、最初だけではなく、ずっと価値を提供し続ける必要がある。

マーケットプレイス
さらに、トップ10企業の5つがマーケットプレイスモデル。マーケットプレイスは、Winner takes all だからこういうことが起きる。
しかし、マーケットプレイスは鶏卵問題が必ず起きるので、立ち上げが難しい。

広告は大きくなる企業がほぼない。有名なモデルだから意外かもしれないが、Google、Facebook、Twitterなど数えるほどしかない。
YCトップ100でも3つのみ。オーガニックなバイラルが必要になるから難しい。でもそれが発生したら、マーケットプレイスと同じように強力なネットワーク効果が働く。
インターネット上のトップ10サイトに入れる見込みがないなら、広告を最初からビジネスモデルとして考えるべきではない。

●ベストビジネスをまとめると…

  • リカーリング収益を生み出す
  • リテンションが高い
  • 障壁の高いモートを築く
  • トランザクションに近い
  • 人ではなく、ソフトウェアによってスケールする
  • ビジネスモデルが有効であると証明されており、顧客にとっても身近なモデル

●YC 100に含まれないビジネスモデル

  • サービスやコンサル、リカーリングではない、労働集約、マージンが低い。
  • アフィリエイト、トランザクションから遠すぎる。
  • ハードウェア、必要資金が多すぎる。マージンが低い
  • 他のプラットフォームに乗るビジネス、プラットフォーム側の意向に左右されすぎる。

令和の経営の道筋が端的にまとめられた素晴らしいメッセージですね。

パーパス経営も必要ですが、その前に重要なのは『どのような事業』を『どのようかビジネスの型』で進めるかであり、これこそが経営技術です。
本レポートのような内容を普通に理解できる経営技術基礎力を有していないと、これからうまく行くビジネスを作り上げることは難しそうに思います。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

●令和の経営をオンライン(アーカイブ)で学ぶ、
【社長の専門学校】お試し特典(初月1,000円)を設けました。以下からご確認ください。

※現時点で63名の講師陣、数百講座、月数回のオンラインセミナー、無料経営相談、福利厚生サービス…
※1事務所1ライセンス、3名まで視聴できます。https://shacho-college-top.com/credit/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

※当事務所がクライアント及びクライアント候補に発信しているメールマガジンにご興味のある方は、以下から登録して確認ください。無料です。
 https://v.bmb.jp/bm/p/f/tf.php?id=bankfinancial_p&task=regist

〇 本情報の信頼性の向上には最善を尽くしていますが、その正確性を保証するものではありません。

〇 本メルマガへのご意見・ご感想・ご質問はこちらまで。