ダイナミックプライシングの導入![第586回]

…繁閑の差の大きい事業体には有効です。

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司

貴社の経営、クライアントの経営支援のネタにご利用ください。

ダイナミックプライシング(動的価格設定)は、需要と供給に基づいて価格をリアルタイムで変動させる価格戦略です。
ホテルの予約サイトで、日々変動する価格を見ても違和感を持つ方は少ないでしょう。ツアー旅行の出発日毎の変動料金についても同様です。
繁閑の差の大きい事業体には有効な戦略です。

■ダイナミックプライシングに関するいくつかの業界での実践例を紹介します。

◆1.航空業界

航空業界では、需要の変動に基づいて航空券の価格がリアルタイムで変動します。
例えば、休暇シーズンや連休前には、需要が高まるため価格が上がります。一方、需要が低い時期や日には、価格が下がります。
これにより、航空会社は利益を最大化しつつ、座席の空きを最小限に抑えています。

◆2.ホテル業界

ホテル業界でも同様に、需要に応じて宿泊料金が変動します。
大きなイベントが開催される地域のホテルでは、イベント期間中に料金が上がることが一般的です。
また、オフシーズンには割引料金を設定して客室の稼働率を保つ戦略が取られます。

◆3.エンターテイメント業界(映画館やイベント)

映画館では、公開初日や週末にはチケット価格が高くなることがありますが、平日の昼間などのオフピークタイムには割引価格で提供されることがあります。
また、コンサートやスポーツイベントなどでは、人気が高まるにつれてチケット価格が上昇することが一般的です。

◆4.小売業界

小売業界では、特にオンラインショッピングにおいてダイナミックプライシングが広く利用されています。
需要の変動や競合他社の価格、在庫状況に基づいて、商品の価格が頻繁に調整されます。例えば、Amazonは数分ごとに価格を更新することで知られています。

◆5.交通業界(ライドシェア)

UberやLyftなどのライドシェアサービスでは、「サージプライシング」と呼ばれる手法が用いられます。
これは、需要が供給を上回る時間帯や地域で料金が自動的に上がるシステムです。例えば、雨が降っている時やイベント終了後などに需要が高まると、料金が増加します。

これらの事例からもわかるように、ダイナミックプライシングはさまざまな業界で異なる形で利用されており、それぞれのビジネスモデルや市場環境に応じた戦略が展開されています。
ダイナミックプライシングは有効な戦略ですが、その導入と運用には慎重な計画と適切なリソースが必要です。
中小企業では、これらの要素をバランス良く考慮することが成功の鍵となります。

■中小企業が導入する際のメリット、デメリット、そして注意点を以下にまとめます。

◆メリット

  1. 収益最大化
    需要が高い時に価格を上げることで、利益を最大限に引き出すことが可能です。
  2. 在庫管理の最適化
    低需要時に価格を下げることで、在庫を効率的に管理し、売上を安定させることができます。
  3. 市場競争力の向上
    市場の価格変動に素早く対応することが可能で、競争上の優位性を保つことができます。

◆デメリット

  1. 顧客の不満
    価格が頻繁に変動すると、顧客が混乱したり不満を持ったりすることがあります。特に常連客からの信頼を損ねるリスクがあります。
  2. 複雑な価格設定システムの必要性
    効果的なダイナミックプライシングを行うためには、高度なデータ分析と柔軟な価格設定システムが必要です。
  3. 市場の不安定化
    競争が激しい市場では、価格戦争を引き起こすことがあり、結果として業界全体の利益が減少する可能性があります。

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