経営改革の第一歩はデジタルシフト![第425回]

…コロナ禍の前後でビジネス習慣が大きく変化するはずです。

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司

※クライアントの経営支援にお役立てください。

■コロナ禍で苦しんだ18か月、少し出口が見えてきたようです。

一方、平時に戻るとは、様々なセーフティーネットが解除されることを意味します。補助金・助成金が徐々に減少し、金融機関の「雨傘」も店頭から消えます。
コロナだから、この説明も説得力を失います。徐々にですが…

コロナ禍の前後で、デジタル化によるビジネス習慣が大きく変化するはずです。
平時に戻って、得意先にアポイントを入れたら「来社せずにZoomで」と言われるかもしれません。
従業員に「以前通り毎日出社して」と指示したら、「では退社します」と言ってくるかもしれません。
経営の最優先課題の一つは、デジタルシフトです。確実に取り組んでください。

■多くの事業体にとって、デジタルシフトは共通のテーマです。

以下の4つについて整理いたします。

  1. デジタルとリアル、その選別を!
  2. 売り方と業務のデジタルシフト!
  3. 働き方・雇い方のデジタルシフト!
  4. デジタルシフト、このルールチェンジに乗り遅れないために!
こちら
1.デジタルとリアル、その選別を!

最大限デジタルにシフトして、残りのリアルは高付加価値化を図る、リアルはVIP&VVIPに限定して高付加価値化を図りましょう。
平等主義から脱却しましょう。この選択肢が主流になりそうです。

  • (例)コンサート…廉価でオンライン配信、リアルは人数限定で高価で最高の環境を提供する。
  • (例)プロ野球…廉価でオンライン配信(TVは無料)、リアルは人数限定で高価で最高の環境を提供する。
  • (例)アパレル…オンラインで販売、リアルでは現物確認と試着を。
  • (例)セミナー…廉価でオンライン配信、リアルは人数限定で高価で最高のサポートを行う。

2.売り方と業務のデジタルシフト!

自社媒体による直販体制(D2Cモデル)を構築しましょう。

  • デジタルの販売比率の向上を図る!
  • 紙媒体からテキスト媒体、さらに音声・動画媒体への転換を図る!
  • 対面業務・営業からオンライン業務・営業への転換を図る!(オンライン業務・営業が許容される環境が整いました。)

3.働き方・雇い方のデジタルシフト

紙情報、決済(印鑑)等のボトルネックを無くしましょう。

  • 紙情報をクラウド上のデータへ移す!(アクセス可能な環境整備)
  • 出社しての勤務からテレワークへ転換を図る!
  • 総合型業務からジョブ型業務への転換を図る!
  • 人事制度(雇用形態や評価制度)を大きく見直す!

4.デジタルシフト、このルールチェンジに乗り遅れないために!

デジタルシフトを大きな経営目標に掲げてください!

  • 元に戻そうとする敗者の行動パターンを模倣しない!
  • できない理由ではなく、やり切る決意を持つ!
  • 同業種上位20%以内のデジタルシフトを実現する!

近い将来、あの時(コロナショック、令和2年~3年)が自社の転換点であったことに気づかれるはずです。
多くの事業体にとって、デジタルシフトは喫緊の重要な経営課題です。元に戻そうとする敗者の行動パターンを模倣することなく、信念を持って取り組んでください。

クライアントの経営支援にお役立てください。

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