事業承継４つの選択肢、その長短を検証する[第544回]

…親族内承継・従業員承継・第三者承継・廃業

（毎週火曜日配信）税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事　田中英司

○後継者問題に悩みを抱えたクライアントが少なからずおられるはずです。

• 先行きが見えない事業を息子・娘に継がせるのが正しいのか？
• 従業員に継がせたいけど、資本と経営の分離が中小企業で成立するのか？
• 第三者への譲渡なら相応ののれん代を見込めるが、従業員に譲るならそんな資金があるはずない。
• 廃業すると多額のみなし配当課税が掛かるようだ…

事業の承継には様々な道がありますが、
どの選択が最も適切なのでしょうか？

未来に向けて事業を築くための知識と洞察を得たい方、
承継に関わるさまざまな課題に対処したい方は、ぜひご参加ください。

■１．親族内承継

• 後継者の有無…継ぐ決意の有無
• 後継者育成…０⇒１を経験させる
• 株の承継…準備は早めに
• 事業性…低収益事業や斜陽期の事業を継がせることの罪

■２．従業員承継

• 資本と経営の分離経営は中小企業では難しい
• 資本（株）の相続時に再度問題が起こる
• 資本を承継者に買い取らせる施策
• 承継者の経営者としての資質の判断
• １番と２番は天地ほど違う

■３．第三者承継（Ｍ＆Ａ）

• 子孫には会社ではなく資産を承継する
• 業界再編に組み込んで最大価値を獲得する
• 業績の良い時、ギリギリではなく早めに売却する
• 売却方法を良く研究する

■４．廃業

• 退職金、残りは高税率なみなし配当課税が発生する
• 現金過多なら株式譲渡が圧倒的に得する
• 従業員の失職、取引先への影響等極小に
• 企業価値極小でも、商圏や資産、従業員を価値と評価する買手もある
• 廃業はできるだけ避けて第三者承継に持ち込む

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