創業者~中小企業の財務戦略は[第198回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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 …資金をできるだけ潤沢(Ample)に持ち続けることです。

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創業者~中小企業まで、多くの経営者が財務に対する間違えた考え方を持っています。
その前に、財務そのものを理解できていません。
この財務無知は、企業経営に大きなダメージを与え続けています。
また、非論理的で間違えた考え方を教える専門家?も少なくありません。
銀行融資プランナー協会では、財務支援を行う「新・税理士」の皆さまに、以下の指針を提示しています。また、この指針に沿った、訓練プログラム・ソリューションを提供しています。

以下は、【銀行融資プランナー協会が提唱する財務支援に関する指針】です。

■創業者~中小企業まで、その過半(70%を想定)は、【財務無策症候群】という疾病を患っておられます。財務戦略がないために、お金に苦労する経営体に甘んじる病です。この病を予防すること、治療すること、これこそが銀行融資プランナー協会が提唱する財務支援の本質です。

■創業者~中小企業まで、その過半は財務機能を有していません。
また、間違えた考え方を鵜呑みにしておられる経営者も少なくありません。

○資金調達のための与信力が低いにもかかわらず、資金のダムを作って備えようとしません。
○(日傘しかない)金融機関に、資金が不足した時に融資を受けに(雨傘を借りに)行こうと考えています。
○利益は納税額だけではなく、今後の資金調達力を決めることになる、これを理解せず、目先の過度な節税を目指します。
※借入れ(融資)可能額は、簡易キャッシュフロー(税引き後利益+減価償却費)を基準にその概算が判定されます。
これらの財務無知から来る財務無策は、『お金に苦労する経営』という結果を招くことになります。

■この様に、財務に対する備えが希薄、または、間違えた考えを持っている経営体を『財務無策症候群』と呼びます。

『財務無策症候群』の経営体には、以下のような症状が現れます。
1.金融機関との継続的な関係を築けていない。必要な時のみ頼る。
2.資金繰りに苦労をしても、借入れは少ない方がよいと考えている。
3.資金繰りの余裕が少ない。
4.支払金利に(過度に)敏感である。
5.継続的に資金繰りを管理する仕組みを持ち合わせていない。
6.そもそも『財務』の概念を知らない。
いかがでしょうか?

■病名:『財務無策症候群』を整理します。

◆財務戦略がないために、お金に苦労する経営体に甘んじる病です。

◆財務無知、または、財務無策が原因です。

◆症状は、手持ち資金が極小であっても、資金繰りに苦労しても、とにかく借入れを減らして(行わずに)経営を続けようとします。また、貸し手である金融機関の都合を理解できず、自社の都合、必要な時に必要な金額だけ貸して欲しいとの借り手の都合で行動します。少しでも歯車が狂えば、途端に危機的な状況に陥ってしまいます。早期の治療が必要です。

■『財務無策症候群』への対応は、財務の機能を持つことです。中堅以上の企業には、必ずこの機能があります。

○対策は、資金をできるだけ潤沢(Ample)に持ち続けることです。
・金利を気にせずに『借りられる時に借りられるだけ借りる。』
・『貸し手の論理』(借り手の論理ではなく)に沿って資金調達を継続する。
・納税を恐れずに利益をだす。自己資本の充実と簡易キャッシュフローの最大化を図る。
・精度の高い6カ月~1年先までの資金繰り計画を持ち続ける。
・金融機関との継続的な関係を構築する。

上記の指針に沿ったサービスが『資金繰り円滑化サービス(財務部長の代行業務)』です。
https://www.bankfinancial-planner.com/service/service_2/
税務に付加する継続的な二階建て業務として最適です。多数の導入実績があります。

クライアントが「融資を受けたい」「金融機関に同行して欲しい」と言うから手伝った、同行した、このようなスポット的な便利屋を止めて、本質的な財務支援を行っていきましょう。

◆貴事務所も、この機会に
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