年間顧問料40万円先と50万円先へのサービスは同じ?[第199回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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 …上記の差は「値決め」に対する感覚の差、値決めのセンスの差!

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■客単価(年間顧問料)と事務所の収益には大きな相関関係があります。

同じ年商9,000万円の税理士事務所でも、

A.年間顧問料40万円の顧問先を225事業者持つ税理士事務所
B.年間顧問料50万円の顧問先を180事業者持つ税理士事務所
C.年間顧問料100万円の顧問先を90事業者持つ税理士事務所

では、その収益性に雲泥の差が生まれます。AよりもB、BよりもCの方が高生産性、高収益です。経営が上手でなければAは「繁盛貧乏」に陥ります。経営がよほど下手でなければCは「高収益」事務所です。

◆以下は、大変興味深い仮説です。

◎仮説1:上記のAとBが提供するサービスの内容はほぼ同じです。

AとBが提供するサービスの内容はほぼ同じです。何が違うか?提示する価格、「値決め」、頂戴する「顧問料」が違うだけです。
Aの事務所の先生は、これぐらいなら年間40万円位…と思っています。
Bの事務所の先生は、これぐらいなら年間50万円位…と思っています。
「値決め」に対する感覚の差、値決めのセンスの差がAとBの違いを生んでいます。

私が「値上げしてください。」と繰り返し申し上げているのは、上記の背景があるからです。

◇Aの先生は、「安売り症候群」(SP経営)という疾病を患っているかもしれません。
以下、経営体が患う5大疾病の二つ目【安売り症候群】について解説いたします。

『価格を売るための道具に使うと「繁盛貧乏」になります。「値決め」は経営の要諦です。であるにも関わらず、値決めに掛ける手間暇が少なすぎると思っています。総じて安く付けすぎているとも思っています。間違えた「値決め」が経営に与えるダメージを過小評価してはいけません。経営者は閑散な状態を嫌います。故に、安すぎる「値決め」をして、貧乏しても繁盛したいと考える傾向があります。「繁盛貧乏」がはびこるのはこのためでしょう。経営者は楽な道を選びます。苦労して付加価値を積み上げるよりも、価格を低く抑えて価値とバランスしようと考えてしまいます。価格を売るための道具に使ってしまいます。安売り戦略の大罪は、良いものを創り出そうとする知恵を奪い取ることです。この愚策を長年続けている集団から、新たな商品やサービスを創り出す創造力は生まれません。商品やサービスの価値と価格のバランスは、その価格を下げて市場に合わせるのではなく、その価値を向上させることで調整してください。多くの偉人たちが語る経営の王道です。』
https://www.spkeiei.com/policy.html

◎仮説2:CはBに付加するサービスを提供しています。そのサービスには違いがあります。

BとCが提供するサービスには違いがあります。CはBに対して付加するサービスを提供できています。
私は、「税務」に「財務機能」を付加する「新・税理士」を提唱しています。
https://www.bankfinancial-planner.com/shinzeirishi/
提供するサービスは「資金繰り円滑化サービス(財務部長の代行業務)」です。
https://www.bankfinancial-planner.com/service/service_2/
※ソリューションは完成しています。多数の成功事例がどんどん生まれています。

■値上げ、併せて付加サービスの導入で高収益化は実現できます。

1.値上げを検討してください。生産性の悪い顧問先から順番に、値上げを提示してみませんか。
・値上げが通る顧問先もあります。
・結果、切れる顧問先もあります。切られたではなく選別したと考えてください。
・上記の程度加減を踏まえて順番に丁寧に進めてください。
・10%顧問先が減っても、10%値上げが通れば(加重平均)、営業利益は10%増えます。
※「SP経営トリプルNの法則」です。
https://www.spkeiei.com/SP333.html

2.付加サービスの習得のための訓練を始めませんか?
「新・税理士」として「資金繰り円滑化サービス(財務部長の代行業務)」の導入をお薦めしています。
https://www.bankfinancial-planner.com/service/service_2/

顧問先あたり平均年間顧問料100万円、時間当たり生産性1万円超、「新・税理士」事務所として頃良い目標数字ではないでしょうか?3年後の実現に向けて、少しばかりの時間と費用を投資してください。

◆貴事務所も、この機会に
◎株式会社GPC-Tax ⇒『財務支援力』を習得する!
https://www.good-tax.jp/
◎SP経営協会 ⇒『経営支援力』を習得する!
https://www.sp-keiei.com/
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