経営支援の6つの仮説!(その4)~(その6)[中][第308回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 …銀行融資プランナー協会は経営支援プログラムも提供しています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

…前回号のつづきです。

財務支援と同じく、経営支援にもその指針が必要です。指針もなく目先の事象に対する部分最適化のみに明け暮れることを経営支援とは呼びません。
また、現状の延長線上での事業計画の策定を事業計画とは呼びません。体裁の良い事業計画書の作り方を学ぶのではなく、事業計画の立案のスキルを習得すべきです。
以下、経営支援時の代表的な6つの切り口を紹介します。(※今回号では4~6まで。)

■課題D:経営者の仕事!日々の生活習慣!社長の生き方を正すために!
⇒経営支援の課題(その4)…社長としての生き方を再考いただく!

「事業を単に運営する経営者を企業家とは呼ばない」シュンペーターのお言葉です。経営者は管理者ではないのです。事業を創造し続けることが第一のミッションです。
故に、経営者の仕事は週五日ではありません。365日8,760時間を分母にして生きることが求められます。
寝ても覚めても、酒席でも、ゴルフをしながらでも、夢の中でも経営を考え続ける胆力がなければ、経営者としては大成しません。
一方、上記のような生き方を継続するために、その健康・メンタルの維持も重要です。休息・余暇が必要なのです。
また、(中小企業)経営者は企業体の管理者としての役割もあります。(※大企業では経営と執行が分離されていますが。)
マネージメントに対して、正しい姿勢で臨まねばなりません。その発言や行動から、甘さや緩さを極力排除していかねばなりません。
心に一匹の鬼を忍ばせて臨むことがコツです。

中小企業においては、その経営の良し悪しは「100%」経営者一人の力に起因します。「99%」ではなく「100%」です。肝に銘じてください。
経営者の仕事、生き方…再度ご確認ください。改めるべきことは改めてください。

■課題E:人事の要諦、3つの最適化の確認!と働き方改革について!
⇒経営支援の課題(その5)…人事に対する正しい知見の習得と仕組みの整備!

中小企業経営者の人事に関する悩みの過半は本来存在しない悩みです。悩んでも仕方ない悩み、無いものネダリの悩みです。達観すべきです。
力不相応な優秀な人材が採用できない、(一定の比率で)退職していく、等々です。
良い人材がいるから良い会社になるのではなく、良い会社になったから良い人材が入社してくるのです。人は概ね変化を嫌い、変わりません。
人は一定の比率で退職します。人それぞれに価値観が違い、それぞれの人生が存在するからです。それでいいのです。仕方ありません。

一方、人事に関して経営者が必ず実施しなければならないことがあります。それは人事に関する3つの最適化です。
極端に採用できない、退職率が高い会社は、これができていません。今すぐ対策を講じてください。

■課題F:お金に困らない経営!雨傘理論ではなく日傘理論で!
⇒経営支援の課題(その6)…財務に対する正しい理解と財務機能の整備!

資金が枯渇した時、その企業は破綻します。その他の問題は、資金があれば、その資金でつなげる期間に解決を模索できます。
人・モノ・金、すべて重要なのは言うまでもありませんが、ここではあえてお金の重要性について言及します。
「全く問題ないぐらいに資金が潤沢にある」レベルに到達するまでは、とにかく手元資金を潤沢に持ってください。
自己資金である方が当然良いですが、そうでなければ金融機関からの借入れを最大限活用してください。
そのためには、「雨傘理論」ではなく「日傘理論」で、「借り手の論理」ではなく「貸し手の論理」に適合してください。
中小企業にも財務戦略は必要です。いや、中小企業こそ財務戦略が重要です。
お金との関わり方、金融機関とのお付き合いの仕方・考え方についてご提案しています。確実に実行してください。

…次回につづく

※銀行融資プランナー協会は財務支援ソリューションに続いて、経営支援ソリューションの整備を進めています。
概ね整備が完了しました。ご遠慮なくお問合せください。
https://www.spkeiei.com

※以下の税理士・会計事務所様が『新・税理士』ソリューションを導入されておられます。
https://www.bankfinancial-planner.com/area-madoguchi/

◆貴事務所も、この機会に

◎株式会社GPC-Tax ⇒『財務支援力』を習得する!
https//www.good-tax.jp/
◎SP経営協会 ⇒『経営支援力』を習得する!
https://www.spkeiei.com/
とのお付合いを始めてみませんか。お気軽にお問い合わせください。