イノベーションは、「技術革新」ではなく「新結合」です。[第490回]

…イノベーションは誰にでもできます!

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司

前回号の続きです。

イノベーションは、『技術革新』ではなく『新結合』です。

■イノベーションは誰にでもできます。

イノベーションを『技術革新』と定義してしまうと、多くの中小企業には敷居が高くなり、自社には無関係の代物に思えてきます。
一方、イノベーションを『新結合』と定義しなおすと、イメージが湧いてきます。

イノベーションの父と言われる経済学者、ヨーゼフ・アロイス・シュンペーターは、1912年に著した『経済発展の理論』の中で、
イノベーションの定義を「これまで組み合わせたことのない要素を組み合わせることによって新たな価値を創造すること」=『新結合』と言っています。

イノベーションは、『技術革新』ではなく『新結合』なんです。まずは、定義を改めましょう。

■イノベーションを起こすとは、『新結合』を起こすこと、すなわち、結合の相手を探すことが近道です。

前回号で解説した、

◆一つ目は、既存事業を守りながら、経営原則に当てはめて修正する、令和の経営原則を知り、自社の実態との齟齬を認識して修正することです。
修正しようとするプロセスでイノベーションが生まれます。

◆二つ目は、事業開発を行い、事業を付加(掛け算)する、新しいビジネスモデル(広義)を知り、自社に導入することです。
導入するプロセスでイノベーションが生まれます。

上記2つの指針に沿って、イノベーションに挑戦してください。

■イノベーションに関するピーター・ドラッカー氏からのメッセージ

ドラッカー氏は、マネージメント・エッセンシャル版(ダイヤモンド社)の中で、イノベーションに関する示唆に富む言葉を数多く残されています。
初版が発行された1973年当時の言葉と思うとやはりすごすぎる先生です。以下、ご紹介します。

  • 「現代というイノベーションの時代において、イノベーションのできない組織は、たとえいま確立された地位を誇っていても、やがて衰退し、消滅すべく運命づけられる」
  • 「管理的な目標や基準とは別に、イノベーションのための目標と基準の必要を知れ」
    ※補足:新規分野の事業に関する計画立案、執行、運営に関する指針です。新規事業は先が読み切れないので柔軟に対応しなさい、と私は解します。
  • 「新しいものの創造と既存のものの面倒は、同時に行えない」
    ※補足:新規事業は、既存事業と分けて取り組め、と言っておられます。
  • 「イノベーションは常に市場に焦点を合わせなければならない。市場ではなく、製品に焦点を合わせたイノベーションは、新奇な技術は生むかもしれないが、成果は失望すべきものとなる。」
■多くの中小企業にとって必要なのはイノベーションです。

以下をもう一度ご確認ください。

多くの並みの中小企業のビジネスモデルはありきたりです。また、成熟期後期から斜陽期を迎えています。
事業をマシーンに例えると、マシーン自体が2世代前の代物で老朽化しています。この状況下においても、ほとんどの経営者は【管理的機能の強化・改善】に終始しています。
本当に必要なのは管理機能の強化ではなく【事業開発≒イノベーション】です。

(SP経営協会)

『多くの並みの中小企業のビジネスモデルはありきたりです。また、成熟期後期から斜陽期を迎えています。
事業をマシーンに例えると、マシーン自体が2世代前の代物で老朽化しています。この状況下においても、ほとんどの経営者は【管理的機能の強化・改善】に終始しています。
本当に必要なのは管理機能の強化ではなく【事業開発≒イノベーション】です。』
(SP経営協会)

【管理的機能の強化・改善】ではなく、【事業開発≒イノベーション】を断行してください。

…次回号に続きます。

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