税理士事務所経営に必要な三つの胆力![第76回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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…知的胆力・肉体的胆力・精神的胆力!
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経営にウルトラCは滅多にありません。
税理士事務所の経営も同じです。

一つ一つ理詰めで考え抜く、
一つ一つ確実に行動に移す、
都度調整しながら継続して積み上げていく…
この行為を粛々と続けていくことこそ王道です。

・理詰めで考える知力と、これを継続する知的胆力が必要です。
・確実に行動し続ける行動力と、これを継続する肉体的胆力が必要です。
・中々上手く行かないことに耐える耐力、これを継続する精神的胆力が必要です。

論理だけでは説ききれない世の中の事象を、それでも論理に置き換えて整理して考えていくしか
方法はありません。論理を放棄して感覚や感情に依存した経営は、総じて上手く行かないように
思います。また、考えるという意味は、「ある瞬間に考える」ではなく、「一定期間継続して、
繰り返し・繰り返し…、自分の頭と戦いながら思考を巡らす」と理解すべきです。
これが知的胆力です。

実を結ぶためには一定期間の積み上げが必要です。成果の出ない努力を相当期間積み上げること
でのみ、果樹を手にすることができるように思います。この「成果を伴わない努力」、この存在を
肝に銘じておくべきです。今日手にできた果実は、昨日の努力の成果でも、前月の努力の成果でも
ありません。多分、半年から数年前の努力の成果、いや、3年前の努力の成果と考えるべきでしょう。
成果を出すためには時間を要します。「成果を伴わない努力」を惜しんで、次から次へと努力の
対象を切り替える経営者も、総じて上手く行きません。継続こそ成功のキーワードです。
これが肉体的胆力です。

狙ったターゲットが正しい場合でも、最初から上手く行くケースは稀です。焦点が合っていない
からです。この焦点を合わせる行為を「作り込み」と言います。
素晴らしいサービスを開発できても、価格・告知方法・サービスのクオリティー等々、それらの
多くがジャストマッチした時にのみ、このサービスはブレイクします。
これらを合わせる行為を「作り込み」と言います。
開発に手間暇をかけても、「作り込み」に掛ける手間暇を惜しんでいる事務所様が多いように思い
ます。いきなりヒットすることは稀です。あきらめずにヒットするサービスに仕上げるための
「作り込み」を継続する胆力、これが精神的胆力です。

経営とは、江戸時代に中国の奥地の○○を目指す長い旅のようなものです。
存在自体が不確実なゴールに向かって、一歩ずつ歩みを続けて行かねばなりません。
日本から中国の奥地を目指すなら、まずは大陸に渡る手立てを考えます。渡れる航路を求めて港に
向かいます。そのためには、港に向かうための旅費が必要になります。大陸に渡っても、続く道の
存在は不確実です。それでも渡ります。ゴールまでの旅費の算段が読めなくても、それでも一歩ずつ
前に進みます。
これらの過程では、様々なトラブルにも見舞われることでしょう。
トラブルをできるだけ避けながら、遭遇したら解決しながら、
不確実なゴールに向かって歩み続けます。この旅路にゴールは存在しません。

経営とは、ゴールではなく、そのプロセスそのものであるように思います。
税理士事務所の経営も同じです。
知的胆力と肉体的胆力、そして精神的胆力を鍛えながら、経営という長旅に共に挑んでいきましょう。
楽しみながら。

貴事務所も、この機会に銀行融資プランナー協会とのお付合いを
始めてみませんか。まずは、ご一報ください。

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