8.金融機関対応力理解度簡易チェック11項目!
平成27年4月
税理士・会計事務所様へのメッセージ
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司
◆自己診断を行ってください。
(※税理士事務所の先生及び職員様自己診断用のシートです。)
案件構築力と金融機関対応力の習得が『新・税理士』には必要です。
以下の簡易チェックを行ってください。これらは極めて初歩的なスキルです。
これらのスキルと、案件構築力を習得できたなら、クライアント(及び候補)からの金融機関対応相談に臆することなく対応できます。差別化・有料化もできます。
案件構築力と金融機関対応力を、事例をそのまま使って詳細・細部まで習得いただくために
『Web金融機関対応力習得研究会』を運営しています。
Q1・日本政策金融公庫の創業融資要件の一つ
- 日本政策金融公庫の創業融資要件の一つ、自己資金要件を満たすために、物件取得のために既に支払った領収書300万円分(領収書の信憑性は正とする)を持参したが、これは自己資金要件(300万円自己資金を有していたとする)をクリアーしますか?
- 領収書では自己資金要件をクリアーできません。
Q2・日本政策金融公庫のもう一つのルール
- 日本政策金融公庫の創業融資要件は、自己資金要件と経歴要件ですが、もう一つ運用上のルールがあるようです。ご存知ですか?
- 事業総予算額に基準があります。融資金額を減額されるケースはこの場合が多いです。
※このような事案に対しては、当協会が推奨する『協調融資』を起案します。
Q3・営業利益を黒字にするために、
- 営業利益を黒字にするために、減価償却費の計上を一部見送った決算書と、適正な減価償却費を計上した営業赤字の決算書、融資を受ける時にどちらが有利ですか?
- 同じです。
Q4・リ・スケジュールを金融機関に依頼する折には、
- 経営改善計画書を作成してリ・スケジュールを金融機関に依頼する折には、現預金を極小まで減らすべきです。金融機関はリスケ時には、十分な運転資金を持たせてくれません。
これは正しいですか? - NOです。一定額の運転資金を残した状態でのリスケは可能です。また、そうすべきです。
Q5・金融機関へ提出する融資後の資金繰り表(返済計画書)は、
- 金融機関へ提出する融資後の資金繰り表(返済計画書)は、最低3か年分以上必要です。
これは正しいですか? - 返済後にキャッシュフローがプラスに転じる時期まで必要です。何年以上必要とする考え方ではありません。
Q6・いきなり新規の追加融資を受けることはできますか?
- リ・スケジュール中の会社が、いきなり新規の追加融資を受けることはできますか?
- 一定のキャッシュフローが回復していれば新規の追加融資を受けることが可能です。
Q7・代表者からの借入金や代表者への未払金は、
- 代表者からの借入金や代表者への未払金は、自己資本に算入できますか?
- 出来ます。外形上は債務超過でも、実態資本正と解釈できます。
Q8・融資の可否判断時に最も重要となる指標は、
- 融資の可否判断時に最も重要となる指標は何ですか?
- 簡易キャッシュフローがプラスで、資本が正であることです。
Q9・融資金額の過多を判断する時に、
- 融資金額の過多を判断する時に最も重要となる指標は何ですか?
- 債務償還年数です。
Q10・複数の会社が同一経営者によって運営されている案件で、
- 複数の会社が同一経営者によって運営されている案件で注意すべき事柄は何ですか?
- 「わかりにくい」との理由で謝絶されるケースがあります。
わかり易く整理してあげる必要があります。全体で条件を満たせば融資は受けられます。
Q11・金融機関対応をクライアントに依頼された時、
- 金融機関対応をクライアントに依頼された時、
・「求められた書類を作成し」・「必要なら金融機関に同行します。」と伝えていませんか? - 上記の対応は正しくありません。
・「必要な書類を作成して」・「金融機関とも主体的に折衝する。」
主体的に対応しないと良い結果は出せません。