新規開業(税理士事務所)の先生方へ[第114回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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…当事務所の立ち上げから1年半、40社受注のシナリオは!
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■税理士事務所の立ち上げは…

●3年前の4月に、銀行融資プランナー協会の
提唱する『新・税理士』の仮説を持って
税理士事務所をゼロから開業しました。
その後獲得した顧問先は、開業後1年半で
約40社です。
月額25,000円の創業パックから、
月額9万円の税務顧問+財務部長代行業務『資金繰り円滑化サービス』の二階建てまで混在して
います。この時点で、平均の月額顧問料は約45,000円、月額顧問料の総額は約180万円
です。また、資金調達のスポット収益(『銀行融資プランニングサービス』や『経営改善計画書
策定サービス』)が、月額10万円~80万円程度コンスタントに発生します。
『金融機関対応力習得研究会』で、私と共に講師を勤めさせていただいている尾川が、スタッフ
を一名使ってオペレーションしていました。尾川の稼働率が70%、スタッフ一名の稼働率が
100%、税理士さんの稼働率が30%ぐらいでしょうか。この辺りが税理士事務所収益の損益
分岐点でしょう。
大きな広告費用を投入するわけでもなく、また、大人数での開業でもありません。
昨今の外部環境を考慮すると、税理士事務所のゼロからの開業としては、まずまずの成果と自負
しています。

●多分、このステージは、新規に開業される先生と同じで、先生とスタッフ一名の合計二名体制の
損益分岐点でしょう。

●当事務所は、税理士事務所の一人当たり生産性(粗利益額)1,500万円~2,000万円を
狙って、活動を継続しています。新規顧客の獲得と、既存顧客の二階建て受注による単価と
収益アップです。このノウハウも含めて、『金融機関対応力習得研究会』で開示しています。

●この時点(2年前の9月)で、税理士様向けの活動、銀行融資プランナー協会の提唱する
『新・税理士』の普及活動を開始しました。
・銀行融資プランナー協会正会員事務所様(48事務所)
https://www.bankfinancial-planner.com/area-madoguchi/
・金融機関対応力習得研究会延べご参加人数(約920名)
・上記研究会6回以上受講済みの銀行融資プランナー様(93名)
※上記は、本年10月末時点、本活動2年1か月経過時点の活動実績です。

この様な流れで、当事務所は事業を運営しております。

■税理士事務所立ち上げのシナリオは…

3年前の4月に税理士事務所の運営を始めた時に遡って、そのプロセスを解説いたします。
以下の順番で取り組みました。

1.差別化できる商品の開発です。一丁目一番地は差別化できる商品です。

(クライアント)『貴事務所と他の税理士事務所の違いは何ですか?』
(当事務所)  『当事務所は、他の事務所と○○が明確に違います。』

この○○を明確に決めないと勝てません。告知ができません。
この○○を確定するのに手間取りました。当初から仮説は持っていましたが、商品化までには
約一年を費やしています。
※この○○は、開業時に必要な1丁目1番地です。必須です。

○○を決める前提条件として、
・私は、安売りはしません。安売りしなければならないビジネスならやりません。
 (安売りで儲けるだけの実力は私にはありません。)低価格路線は排除です。
・極端な高単価商品(経営支援等をイメージして)は作りません。
 拡張性がないので、普通の職員には対応できなくなります。私一人が多忙を極めるのは嫌です。
 ビジネスになりません。極端な高単価路線は排除です。
・サービスマインドの特化、これも嫌いです。無理です。下座ビジネスではなく、『謙虚な上座』
 を維持できる先生の立ち位置は崩せません。サービス業化の方向性も排除です。

これらのトライ&エラーを経て、『新・税理士』財務部長の代行(金融機関対応を含む)や、
これを具現化する『資金繰り円滑化サービス』・『銀行融資プランニングサービス』等が生まれました。

2.告知やプロモーション

◆情報配信は、メールマガジンを使ってすぐにスタートさせました。
『当事務所は、他の事務所と○○が明確に違います。』 を、メールマガジンで配信し続けて
います。一枚の名刺も無駄にせず配信することを徹底しています。始めて4年半になります。
配信数は少しずつ増えて現在約800ですが、受注の過半はこのメールマガジンです。
また、名刺を集めるために人と会う…目的は明瞭です。

◆ホームページには、『当事務所は、他の事務所と○○が明確に違います。』を明確に謳って
 います。
SEO対策や広告は出来ていません。それでも、当事務所を訪問される前には、必ずクライアント
候補はホームページを確認されます。コンテンツのないペラペラなホームページはNGです。
事例を含めたコンテンツの厚みも重要です。ホームページは、存在メリットはなくても、
不存在デメリットがあります。必需品です。
※真に拡大路線を取る時には、SEO対策や広告も行います。

◆セミナーや勉強会も当初の一年半ぐらいは毎月~各月実施しました。
セミナーの開催、メールアドレスの収集、メールマガジンの継続配信…一定比率の新規顧客獲得、
この流れは確実に存在します。
セミナーや勉強会は、手間はかかりますが少人数でも継続されることをお薦めします。

■銀行融資プランナー協会は、上記のすべてをご提供できます。

◆開業される、開業されたばかりの先生、初期に発生するトライ&エラーのコストを極小化する
 ためにも、『新・税理士』プログラムの導入をご検討ください。
◆屋台骨のしっかりされた事務所様も、将来に向かって導入をご検討ください。

今後とも、直営で運営中の税理士事務所での検証を繰り返しながら、『新・税理士』プログラム
の磨き込みを続けます。進化・発展を続けます。

成功に近道は絶対にないはずです。
3年・5年の計で腹を据えて・誠意をもって・確実に継続する、この王道こそが唯一の近道です。
『新・税理士』を共に掲げていただける先生方を求めています。
まずは、ご一報ください。

貴事務所も、この機会に銀行融資プランナー協会とのお付合いを始めてみませんか。
まずは、金融機関対応力習得研究会にご参加ください。