貴事務所の時間当たり生産性はいくらですか?(その3)[第135回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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…新しい機能を付加して、生産性の向上を図る!

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■税理士事務所には、様々な可能性があります。
前途洋洋です。

税理士事務所としての基本機能は、言うまでもなく
税務顧問業務です。ただし、この機能だけで安定した
経営が保証された時代は、終わりそうです。
原因は市場の飽和とIT技術の進化です。
ただ、悲観する必要はありません。税理士事務所は、中小・零細、小規模企業及び個人事業者様に対して、強い関係性を有しています。この関係性をアドバンテージと捉えて、税務顧問業務にどんな付加機能を追加するのか…様々な可能性があります。事務所毎に、付加機能を確立する必要がありそうです。

■選択肢は色々ありそうですが…

○低価格を打ち出して大量の顧問先を獲得する。(付加機能ではありませんが…)
・このモデルは大変難解です。最大の理由は、低価格志向のクライアントを引き寄せるからです。
 低価格志向のクライアントはすべてにおいて価格優先です。
・低価格でもたくさんクライアントを作って、将来付加価値向上を図る…これも容易ではありま
 せん。クライアントが低価格志向だからです。付加価値など求めません。
・最上級の経営力が無ければうまく行かないモデルです。難解です。

○特定の業種に専門特化する。
・医療、介護、建設、飲食…等、業種に特化した専門性を訴求するモデルは有望です。
・ただ、対象のクライアントを限定してしまうこと、その分、クライアントを広域に求めなくては
 ならないことが欠点です。
・近隣のクライアントを広く求めながら、少々広域でも専門分野のクライアントを開発する、この
 方針で進めるのでしょう。
・大商圏向けのモデルです。

○特定の分野に専門特化する。
・相続や保険、銀行融資プランナー協会が提唱している「財務部長の代行業務(金融機関対応を
 含む)」等がこの区分に入ります。
・相続は大きなマーケットになります。特化すれば、相応の売上になります。比較的高単価な商品
 ですが、頻度と継続性の問題が残ります。
・保険で成功している先生も少なくありません。ただ、あまり営業に走り過ぎると、税理士の権威
 を落としてしまいます。程度と節度が必要ですね。
・銀行融資プランナー協会が提唱している「財務部長の代行業務(金融機関対応を含む)」は、
 頻度と継続性、差別化力では群を抜いています。

○経営を総合的にコンサルする。
・業種か分野を特化して取組んでください。これらは、上記(特定の業種に専門特化する。
 特定の分野に専門特化する。)と同義です。
・業種か分野を特化せずに、事務所の差別化機能としてこれを掲げるのは無謀です。
・人生の先輩として税理士さんが時折助言するのと、コンサルフィーを徴収して継続的にコンサル
 ティングを行うのとでは、その次元が異なります。
・専門のコンサルタントファームも、業種か分野に特化しています。税理士事務所が掲げる機能
 ではありません。別のスキルです。

■付加機能として重要なのは…

○税理士事務所の現業が活かせる機能であること。
税理士事務所として、継続的に税務監査を行っています。この機能を活かせる付加機能が最善です。

○税理士事務所の現状のスキルを活かせる機能であること。
税理士事務所の現職員が、(許容範囲の訓練を積めば)広く習得できる業務でなければなりません。ゼロから習得する、習得が難解過ぎる、これでは付加機能として機能しません。

○継続できる機能であること。
単発業務ではなく、長期間継続できる、クライアントが離れにくい機能が最善です。

○差別化できるサービスであること。
ニーズがあって、且つ、サービスが無い、こんな新分野が望ましいです。

■私が考える税理士事務所の経営目標は…

○既存のクライアントとの関係を永続する。切られない。
○付加価値を上げて顧問料のアップを図る。
 月額単価3~5万円アップ。付加業務の時間当たり生産性1万円~2万円。
○優良な新規顧客を継続的に獲得する。毎年1割以上純増させる。
以上です。

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