繁盛貧乏の原因は〈安売り症候群〉という病です。[第268回]

(毎週火曜日配信)税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・一般社団法人銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司


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 …処方箋は【P化=Profitable化】です。
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所長も職員も多忙を極めているのに利益が出ない状況の事務所は少なくありません。
これを繁盛貧乏と呼んでいます。
何かが間違えています。考えてみましょう。
    
■収益と忙しさの状態で事務所を4つに分類すると以下になります。

1.繁盛高収益事務所…「当所は忙しいです。故に大変儲かっています。」
2.閑散貧乏事務所… 「当所は暇です。故に儲かっていません。」

上記の二つは納得できます。また、

3.閑散高収益事務所… 「当所は多忙ではありませんが、それでもしっかり利益を出しています。」所長の腕前がいいのでしょう。

一方、
4.繁盛貧乏事務所…「当所は超多忙ですが、利益はありません。」何かが間違えています。

■繁盛貧乏事務所にならないように、また、そうであるならば抜け出すための方法を考えてみましょう。

繁盛貧乏に陥る事務所には概ね共通点があります。

◆理由1:価格(安売り)を売るための道具として安易に利用する。

事業は、その商品やサービス内容、ブランドで商品やサービスを売っていくものです。
そのサービス内容やブランドを磨かずに、その不足分を価格で補おうとする行為は命取りです。
価格は売るための道具ではありません。この認識と決意が必要です。売るための道具として安易に低価格を訴求していると、繁盛貧乏に陥ります。
⇒価格(安売り)を売るための道具として安易に利用しないでください。

◆理由2:閑散であることに耐えられない。売上至上主義に陥る。

とにかく売上が欲しい、間違えではありませんが、売上の総額だけを追いかけると、利益の概念が希薄になります。
売上だけを求めずに、利益を同時に追いかけてください。
⇒売上至上主義に陥らないでください。

◆理由3:心から利益を求めていない。

節税指向を過度に持ち合わせている所長も少なくありません。(釈迦に説法で恐縮ですが)税金は、利益に係数を乗じた金額です。
節税の行きつくところは利益を出さないことです。心から利益を求めない事業体が高収益を上げることはありません。
⇒利益を心の底から求めてください。

◆理由4:ビジネスモデルが疲弊している。事業領域が悪い。

「貴事務所は、他の税理士事務所と何が違いますか?」この質問に対して、明確な解を提供できない事務所は絶対に儲かりません。
この解をクライアントに提供し続けること、そのために商品やサービス内容、ブランド等を徹底的に磨きましょう。
⇒どこにでもある事業(税理士業務)は飽和・過当競争の状況です。うまく行っても繁盛貧乏です。他にない何かを創り上げましょう。

◆理由5:客層が悪い。(生きる世界が悪い。)

世の中は原因と結果、因果の関係が明確に成立しています。良い事務所には良いクライアントが、そうでない事務所にはそうでないクライアントが、
逆に、良いクライアントは良い事務所を、そうでないクライアントはそうでない事務所を選びます。
鶏と卵…どっちが先かの議論に終着しますが、価格(安売り)を売るための道具として安易に利用すると、それに乗っかって、
他者の価値を認めないクライアントが訪れるようになります。
⇒良い事務所(事業)を作って良いクライアントとお付合いしましょう。

忙しいのに儲からない「繁盛貧乏」の状態は、事務所を根底から疲弊させてしまいます。この状態を継続すると、知恵を生む気力を奪い去ってしまいます。
最終的に市場から退場する事務所の多くはこのパターンです。

◎1.価格(安売り)を売るための道具として安易に利用しないでください。
◎2.売上至上主義に陥らないでください。
◎3.利益を心の底から求めてください。
◎4.他にない何かを創り上げましょう。
◎5.良い事務所(事業)を作って良いクライアントとお付合いしましょう。

SP経営では、上記を総称して【安売り症候群】に対する対策【P化=Profitable化=高付加価値化】と定義しています。
自事務所の経営とクライアントの経営支援に活用してください。
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※『経営とは学問です。』(稲盛和夫氏)。経験もある方が良いですが、こればかりは時間を要します。一方、学問としての習得は可能です。
また、経営を経営者に教える…この重みを認識して経営支援業務に当たってください。

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