税理士業界という壁を破る！[第385回]

…高収益化のポイントは業界の壁を破ること！

（毎週火曜日配信）税理士事務所様の経営を考えるコラム
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事　田中英司

■業界分類は昭和の遺産！

昭和の時代、当時の社会構造に即した形で出来上がった業界・業種という分類が、令和の時代には全く適合しなくなってきました。
これらの業界・業種分類に当てはまらない企業群が著しい成長を遂げています。

アマゾンはどの業界・業種に属すのか？この答えは見つかりません。
ネットの本屋さん？ネットの通販会社？クラウドの提供企業？物流企業？金融業？保険業？…アマゾンに業界・業種の概念は存在しません。

テスラはどの業界・業種に属すのか？この答えは見つかりません。
自動車メーカー？そう見えますが、多分違います。バッテリーメーカー？発電会社？物流会社？…テスラにも業界・業種の概念は存在しません。

■税理士業界はどうでしょうか？

税務業務全般を担う税理士さん、ここでも業界の壁を破る必要に迫られています。
最も有力な業務領域は【財務】です。中小零細企業に財務を提供する企業体や士業はほとんど存在しません。
税務申告のために、継続的な税務業務を担う税理士さんが、【財務】業務を合わせて担うことには合理性があります。

◎【税理士】＝税務　⇒【新・税理士】＝税務＋財務、この切り口は極めて有望です。

さらに次の段階では、経営支援業務への業容拡大が有望です。

◎【新・税理士】＝税務＋財務　⇒【伴奏型税理士】＝税務＋財務＋経営支援、このように進化することが想定されます。

一方、新しい業務を習得するためには時間と努力を要します。
税理士資格を取得するだけで数千時間を要したことを鑑みると、【財務】業務の専門家や、さらに難解な【経営支援】業務を優良企業に提供できるスキルを習得するためにも相応の労力が必要です。

短期的な研修を受講して習得できる薄っぺらなノウハウでやり切れるほど甘い分野ではありません。
数年～５年ぐらいの時間軸を見積もって取り組んでいただきたいと思っています。

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